2014年7月2日水曜日

韓国の国民保険制度 世界が注目

病院から請求される医療費をコンピュータで審査することで大幅なコスト削減に成功した韓国のシステムに、世界の注目が集まっている。

朝日新聞は先日、「韓国、機械化奏功...医療費審査改革し大幅削減」と題する記事で、韓国政府機関「健康保険審査評価院(HIRA、審評院)」の役割について詳しく報じた。同院は、患者が負担する医療費を除く、政府に請求された費用に対する審査を実施する機関で、国民の医療費が適切に使われているか、診療が適正に行われているかなどを評価する。 


病院から請求される医療費をコンピュータで審査することで大幅なコスト削減に成功した韓国のシステムに、世界の注目が集まっている。
病院から請求される医療費をコンピュータで審査することで大幅なコスト削減に成功した韓国のシステムに、世界の注目が集まっている。



同紙は、「日本では医師、歯科医師、薬剤師しか審査員になれないのに対し、韓国の審評院は女性看護師の間で人気が高い職業群に属している」と、自国の閉鎖性を指摘する一方、韓国の国民保険制度の効率性をポジティブに評価した。 

同紙は、「韓国では、1989年に国民保険制度が、2000年に審評院がそれぞれ導入されたのに対し、日本は韓国に先駆けて1983年に医療費に対する機械審査を視野に入れた医療費請求の電子化計画を打ち上げたが、現在はむしろ医療システムで韓国よりも遅れている」と指摘した。また、「韓国は日本の良い部分を取り入れて発展させ、政府や医師の反対意見をうまく克服した」という審評院のソン・ミョンセ院長のインタビューの内容も紹介した。 

한국의 의료비 심사 개혁과 전산화에 대해 보도한 6월 16일자 아사히 신문
韓国の医療費審査改革と機械化について報じた6月16日付けの朝日新聞

実際に、審評院のコンピュータ審査は効率性が高く、着実に効果を上げている。韓国にこのシステムが初めて導入されたのは1997年。当初は風邪など一部の項目だけ施行された。しかし、現在では審評院が直接確認する請求書は総計の14%だけだ。あとの86%はコンピュータが処理してくれる。コンピュータは24時間稼動し、人の目でしか審査できないと判断した請求書だけが審査員のパソコン画面に表示される。 

同紙はまた、透明性と公正さの面からも韓国と日本の医療界を比較した。「韓国では、医療機関の不正請求を見つけた人は返還額の8~20%をもらえる。制度が開始された2005年から9年間で、一般人の情報提供で発生した報奨金は34億ウォンに上る。それに対して日本は、年間に監査を10~100件実施し、不正事例を10~20件摘発するにとどまっている」と報じた。 

0 件のコメント:

コメントを投稿