韓国の電子政府 国連の電子政府ランキングで3回連続1位

韓国の「電子政府」システムが、国連の2014年電子政府ランキングで2010年、2012年に続き、3回連続で世界1位になった。

国連は23日(現地時間)、2014年電子政府ランキングで韓国が電子政府発展指数とオンライン参加指数の部門ともに1位と評価され、総合1位になったことを明らかにした。国連の電子政府ランキングは、約190の加盟国を対象にグローバル電子政府における協力促進と国の競争力の強化を目的に2003年から実施されている。

特に、国連は2014年の評価で「公共データのオープン化(Open Government Data)」を強調しており、「開放、共有、コミュニケーション、協力」を中核価値として推進してきた韓国の「政府3.0」政策が認められたと見られる。

「2014国連公共行政フォーラム」に設置された韓国館。韓国は国連の電子政府ランキングで3回連続1位となった(写真：チョン・ハン記者)

韓国は公共サービスを統合し、出生や就職、引越し、死亡といった主な行政手続きを、該当機関を訪問せずにオンラインで一度申請すればノンストップで処理する行政サービス(生活行政手続き一括サービス)を実施しているほか、「生活苦情行政相談サービス」や「SOS国民安心サービス」といったモバイル機器を活用した国民向けのサービスや、SNSなどを活用した政策情報の提供など、双方向コミュニケーションのチャンネルを拡大してきた。

一方、126の国の1861人が参加するなか、6月23日～27日に高陽市のキンテックスで「2014国連公共行政フォーラム」が開かれた。今年は「持続可能な発展と国民幸福に向けたガバナンス革新(Innovating Governance for Sustainable Development and Well-being of the People)」をテーマに様々な討論が行われた。

6月23日から4日間にわたって「2014国連公共行政フォーラム」と表彰式が行われた(写真：チョン・ハン記者)

「行政革新」ワークショップ・セッションの参加者らは、各国はそれぞれ環境は違っても市民の暮らしの質の改善には公共行政革新が必要であるとの問題意識に共感した。「電子政府」ワークショップ・セッションでは、「電子政府革新によってこそ政府の効率性と透明性の向上がなされるのであり、それは技術的な進歩だけでなく市民の参加が先行されるべきだ。スマート社会において電子政府は単なるコスト削減にとどまらず、価値を生み出すことにも注力しなけらばならない」という意見で一致した。

4日間続いたフォーラムは、△革新を推進するうえで、市民中心のアプローチをし、革新の設計過程だけでなく、政策づくりやサービス提供過程まで市民が参加できるようにする　△市民参加は、機能的側面と民主主義的側面から見たとき、地域開発を向上させるためのツールだ。韓国の町おこし運動のように、市民の自主的な参加によってもっと住みやすい町づくりを目指すシステムを通じて驚くべき発展を遂げた経験は、他国も学ぶだけの価値がある、といった要旨の「ソウル共同宣言」が採択されて幕を閉じた。

コリアネット ウィ・テックァン記者、イ・スンア記者
whan23@korea.kr

「2014国連公共行政フォーラム」の表彰式で受賞を喜ぶ各国の代表団。(上から)南アフリカ共和国、大韓民国、ブラジル、タイ(写真：チョン・ハン記者)